歯科衛生士の専門的口腔ケア 利用負担額

適用される保険の違い

基本的には医療保険または介護保険が適用されるので、利用料金は全国一律です。厚生労働省による保険改正が、介護保険は3年おき、医療保険は2年おきに実施されますので負担金額の変更となる場合があります。また自己負担割合が1割の方と、2割の方、3割の方によって自己負担額は変動します。大前提として、ご本人がご自身の力で、かかりつけ歯科医院への通院が困難だったり、寝たきりや疾患による外出が不能、認知症の進行による見当識障害によって単独外出が出来ない状態であることをご認識下さい。その上で、まず居住する場所によって医療保険か、介護保険が決定されます。

介護保険が優先される場所とは以下の通りです。(介護保険被保険者証をお持ちの場合。介護認定がなければ医療保険となります)

<居宅または居住系サービス>

  • ご自宅、または生活の拠点となっているお住まい
  • 介護付き有料老人ホーム
  • 住宅型有料老人ホーム
  • 健康型有料老人ホーム
  • 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
  • サービス付高齢者向け住宅
  • 高齢者専用賃貸住宅
  • 高齢者向け優良賃貸住宅
  • 高齢者向け分譲集合住宅(シニア分譲マンション)
  • 軽費老人ホーム
  • ケアハウス A型・B型・都市型

以下は医療保険が優先されます。(健康保険被保険者証、後期高齢者医療被保険者証をお持ちの方)

<病院、または社会福祉系施設サービス>

  • 歯科のない病院、病室、病床
  • 特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)
  • 介護老人保健施設
  • 介護療養型医療施設

専門的口腔ケアの負担金額

下記の条件が当てはまる場合、負担割合に応じた以下料金となります。

  1. 利用者本人が介護保険被保険者証を持っている
  2. 居宅または居住系サービスにお住まい
  3. 歯科医師から継続的な療養管理指導の指示がある

歯科衛生士による居宅療養管理指導(介護予防サービス・介護サービス) 352単位
1割負担の場合 350円/回
2割負担の場合 700円/回

※平成27年度改正後の料金です。尚、サービスの利用は月に4回が上限となります。但し10円未満の端数については四捨五入されるので、他サービスを併用していると実質負担額は異なる場合が御座います。

上記の条件に当てはまらない場合で、歯科医師により衛生指導実施の指示があった場合は、負担割合に応じた以下料金となります。

訪問歯科衛生指導(複雑) 360点
1割負担の場合 360円/回
2割負担の場合 720円/回
3割負担の場合 1,080円/回

※平成24年度改正後の料金です。平成28年度改正でも料金に変更はありません。尚、サービスの利用は月に4回が上限となります。10円未満の端数については四捨五入されるので、他サービスを併用していると実質負担額は異なる場合が御座います。

その他福祉制度の利用

医療保険、介護保険制度以外にも利用出来る医療福祉制度は以下となります。

  • 医療福祉費支給制度による医療福祉費の助成(通称:マル福)
    制度を利用することにより、全部または一部の負担金額を市区町村が負担します。
  • 生活保護制度による医療福祉費用の受給
    制度を利用することにより、市区町村によって医療福祉受給証が交付されます。

※尚、生活保護の場合は、市区町村によって利用出来る範囲に制限がある場合もあります。必ずご利用前に役所の担当部署にてご確認下さい。