乾燥するこの季節には感染症が蔓延し易くなります。日本においては例年12月~3月がインフルエンザの流行する期間です。感染しないための手洗いやうがいは細菌やウイルスが口に入り込まないようにする為の予防策であって、口腔内を衛生的に保つことも感染予防の有効な手段です。感染経路には以下の3つがあります。
- 飛沫感染
他人の咳、くしゃみ、会話等で飛び散った飛沫粒子によって感染する場合 - 接触感染
感染者の咳、くしゃみ、鼻水などがついた手でコップやドアノブ、スイッチ、手すり等に触れ、その後同じ箇所に触れることで間接的に感染する場合 - 空気感染
感染者の咳、くしゃみ等で飛沫したごく細かい粒子が空中に浮遊し、それらを吸入することによって感染する場合実はインフルエンザウイルスが乾燥を好む訳ではありません。のどの粘膜が乾燥に弱いに、ウイルスの侵入や増殖を防げないことが原因で発症します。
過去の気道感染予防の研究では、口腔内細菌を減少させることを目的とした歯科衛生士の行う専門的口腔ケアにより、唾液中の菌の数や日和見感染症起因微生物を減少させ、実施しないグループに比べて肺炎及びインフルエンザの発症を抑えることがわかっています。
※専門的口腔ケア・・・ご自身で行う清掃や、看護師、介護職員等が行う日常的な口腔ケアではなく、歯科医師や歯科衛生士等の専門職が行う口腔ケアを指します。